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リードフレームについて徹底解説!

リードフレームとは?

リードフレームとは、集積回路(IC)や大規模集積回路(LSI)に用いられ、半導体の内部配線として使われる金属素材の薄板のことです。この薄板には、ダイパッド上に搭載される半導体素子と配線をつなぐインナーリード先端が同一平面上に配置され、アウトリードと共に構成されています。

そして、薄板の本体部分から外側に飛び出しているクモのような足の形をした端子部分もリードフレームの一部となっていて、この部分は一般的にリードと呼ばれています。

 

リードフレームの材質

リードフレームに使われる材料としては主に、ニッケル合金銅合金が用いられます。

それぞれの材料の特徴などについて、下記で詳しく解説いたします。

42アロイ:鉄、ニッケル合金

42アロイとは組成比42%ニッケルと58%鉄からできた合金のことです。以前はリードフレーム材料をシリコンの線膨張係数に合わせる必要があったため、良く用いられていました。42アロイの欠点としては、熱伝導率が低く集積回路から発生する熱をリードから逃がす効率が悪いことがあげられます。

 

>>42アロイの製品事例はこちら

銅合金

上記の通り、42アロイでは熱伝導率が低いため、徐々に代用されることになったのが銅合金です。銅合金の特徴としては、通電性や熱伝導率に非常に優れているため、リードに用いられた際に放熱効果に期待できるというメリットがあります。しかし、その一方で機械的強度が低く、より高い硬度が求められるというデメリットも存在します。

 

コバール

42アロイの熱伝導率と銅合金の機械的強度という欠点を補うために使われるのがコバールです。コバールは組成比:54%鉄と29%ニッケル、17%コバルトからできた合金のことで、常温付近での熱膨張率が硬質ガラスに近く、低いという特性があります。熱膨張率が低いことで、一般的な温度帯での材料の寸法が安定していることもリードフレームの材料として使われる理由の一つになっています。

 

リードフレームに関する問題

リードフレームに関するトラブルとしては、主に下記の2つが挙げられます。

 

・リード浮きの精度に由来する接続不良

・バリの発生

 

考えられるトラブルの1つ目は、リード浮き精度による接続不良です。リードの高さが正しく設計・加工されたものでないとリードの接続状況に悪影響を及ぼすため、リードの高さを均一にする必要があります。

 

また、考えられるトラブルの2つ目は、バリの発生です。バリは精度の悪化に繋がるだけでなく、加工金属の摩耗を引き起こします。それに加えて、半導体パッケージの組み立てにも影響を与えるため、バリの発生をなるべく防ぐ必要があります。

 

リードフレームにおけるプレス加工方法

リードフレームの多くは薄板を順送金型を用いてプレス加工することで、作成されます。

リードの打ち抜きには、単位面積当たりのせん断長さが長く、大きなプレス圧が必要となるため、順送プレス加工が用いられます。

一般的には順送プレス加工に加えて、エッチング加工やめっき加工などの表面加工を施すことでリードフレームを製作します。

 

リードフレームを製作する際のポイント

当社ではリードフレームを製作する際に、以下の2つの点に注意して製作を進めています。

 

・リードの変形(転び)が起きないように対策する

・抜き金型部品と組み合わせの精度を高める

 

取り組みの1つ目として、ストリッパーで抑えて抜く場合はスプリング圧をかけるためにスプリングの配置を外に置かずにセンターラインに配置するなど、工夫を用いた加工を施しています。

こうすることで、プレス加工時の打ち抜き後の残留ひずみを発生しにくくさせ、リードの変形(転び)を出来る限り起きないように努めています。

 

取り組みの2つ目として、抜き金型部品(パンチ、ダイス、ストリッパー、プレート)の精度を高めることで、バリの発生を防ぐとともに組み合わせ精度の向上も実現しています。

特にバリの発生などは、狭いピッチの加工時にはICの不具合に直接繋がってくるので、注意をして加工しています。

 

当社のリードフレームの製品事例

こちらの製品はFe-Ni合金(42アロイ)製のリードフレームです。板厚は0.15mm、ピッチは25.5mmで、量産順送金型にて製造いたしました。

 

こちらのリードフレームは、プレス加工を行った後にインサートされて使用されます。端子幅、端子ピッチ、共に±0.01mmという高精度なプレス加工品で、継続精度が求められるプレス加工品であったため、当社の量産順送プレス金型にて製造したいとのことでご依頼いただきました。

 

リードフレーム部品のプレス加工でお困りの方は、まずは薄板プレス加工センターまでお問い合わせ下さい。

>>リードフレームの製品事例はこちら

 

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