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スルーホールを傷つけないプレスフィット接続とは?

スルーホールとは?ノンスルーホールとの違いについて

そもそもスルーホールとは、基板上に開けた穴のことを指していて、穴の内側の壁に銅めっきでコーティングが施されています。
役割としては、表面と裏面を電気的につなげることが多く、何重にも重なった層が対象物の表面と内部をつなぐことで、配線パターンの自由度を大きくしています。

一方で、銅めっきがない基板上の穴をノンスルーホールと言い、電力や電気信号の流れをつなぐための電子部品を固定する穴や、ネジ穴、実装機に固定するための穴として使用されます。

 

スルーホールの種類とは?

また、スルーホールは大きく分けると電子部品用スルーホールビアホールに分類され、ビアホールの中でそれが何種類にも分類されています。

 

電子部品用スルーホール

電子部品用スルーホールとは、電子部品の端子を挿入して接続するための穴のことを指します。基本的には部品のリードを差し込むため穴の直径は0.7mm以上にする必要があり、部品のリードの太さよりひと回り大きいサイズの穴にするのが一般的です。加えて、断面が正方形のリードの場合は、対角寸法から穴径を決定する必要があります。

 

ビア(VIA)ホール

ビアホールのとは、基板パターンの層間の導通を目的とした穴のことを指します。ビアホールの内面は銅メッキが施されているため、ビアホールがある場所は導通し、電流が流れるようになります。ビアホールを増やすほど通電性は上がりますが、同時に製造コストも増加させることに繋がるだけでなく、電気特性も劣化させる要因となるため、一般的にはビアホールの数が少ないほど良いとされています。

 

さらにビアホールの中でも基板をどの程度貫通しているかによって、スルーホールビアやインタースティシャルビアなどに細かく分類されます。

また、上記のほかにノンスルーホールと呼ばれる穴も存在します。こちらは先ほどのスルーホールとは異なり、ノンスルーホールは銅めっきのコーティングが無く、対象物に開けただけで何もコーティングがない穴のことを指します。

ノンスルーホールの用途としては、主に電力や電気信号の流れをつなぐための電子部品を固定するための穴やネジ穴、実装機に固定するため穴として用いられます。

 

 

スルーホールの用途

スルーホールの用途は大きく分けて以下の3通りで、

・はんだ接続する場合(電子部品用スルーホール+はんだ付け

・プレスフィット接続する場合(電子部品用スルーホール)

・ネジ穴として用いる場合(ノンスルーホール)

となっています。

 

元々スルーホールは、はんだ接続する場合に多く用いられていました。しかし、スルーホールから部品を外す際に

・スルーホールの内部のはんだをすべて除去しなくてはいけない点

・多くの部品を傷つけずに取り外さなくてはいけない点

・はんだによってスルーホールのサイズが変化してしまう点

など、上記のような懸念点が存在していました。加えて、近年はSDGsなどの環境的な観点も考慮されていることで、スルーホールの用途としてはプレスフィット端子と接続する場合に多く用いられることが多くなってきています。

>>はんだ接続からプレスフィット端子に変更して製品への熱影響削減!

 

 

 

スルーホールにおけるプレスフィット接続方法

プレスフィットは、プリント基盤にあるスルーホールに圧入し、プレスフィット部の弾性変形によって発生する復元力によって接触通電を可能にしています。

 

上図は圧入時の様子を表したもので、プレスフィット接続する際にはプレスフィット端子の大きさとスルーホールの大きさをある程度考慮することでしっかりと固定され、簡単には外れない構造となります。

 

 

スルーホールを傷つけないプレスフィット接続とは?

プレスフィット接続を行う際には注意点が2つあります。それは、

・プレスフィット端子を圧入する際には、基板へダメージを与えるリスクが常にある

・圧入する際に、めっき削れやカスなどの小さなゴミが基板上に残る可能性がある

ということです。

 

従来のニードルアイ形状のプレスフィットでは圧入する際にスルーホールを傷つける可能性がありますが、個々のスルーホールに適したプレスフィット端子の先端形状で製作することで、これらのリスクを軽減させることができます。

当社では、特殊な形状のプレスフィットに量産試作から対応しており、当社の長年の経験とノウハウを活かして精度の高い試作順送プレス金型を製造しております。

※守秘義務の関係でこちらのサイトには記載できませんが、当社ではプレスフィット端子の多くの実績がございますので、プレスフィットのことでお困りの方は、まずは薄板プレス加工センターまでお問い合わせください。

>>試作順送プレス金型の製造における2つのポイント

 

 

 

プレスフィット端子の事例紹介

試作用 C7025-TM03製プレスフィット端子

試作プレスフィット端子

こちらは自動車業界で使用されるC7025-TM03製のプレスフィット端子です。板厚は0.64mm、ピッチは2.2mmで、試作順送金型にて製造いたしました。

こちらのプレスフィット端子は、板厚0.64mmに対して、幅0.3mmの薄肉へ行う抜き加工で、プレスフィット部の断面対角寸法公差は±0.03mm、さらにプレスフィット部のスリット抜きについては0.5t以下という、高難易度の薄板プレス加工品でした。

▼C7025-TM03製プレスフィット端子の製品事例はこちら▼

 

 

高導電高耐熱性銅合金製プレスフィット端子

こちらは電子機器業界で使用される高導電高耐熱性銅合金製のプレスフィット端子です。板厚は1mm、ピッチは13.5mmで、量産順送金型にて製造いたしました。

プレスフィット端子は、穴部分の抜き加工が最も難易度が高くなります。こちらのプレスフィット端子についても、板厚1.0mmに対して、幅0.6mmの薄肉へ行う抜き加工で、プレスフィット部の公差は±0.02mm、さらにプレスフィット部肉厚の偏心は0.02以下という、高難易度の薄板プレス加工品でした。

▼高導電高耐熱性銅合金製プレスフィット端子の製品事例はこちら▼

 

 

 

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