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0.05mm以下の極薄板プレス加工をするための方法とは?

C5212R-EH製 コンタクト

当社は薄板プレス加工をするための順送プレス金型の設計・製作を得意としておりますが、中でもご相談が多いのが「0.05mm以下の極薄板プレス加工用の試作金型」です。

0.05mm以下の板厚になると、板という表現よりも箔に近くなり、ペラペラな状態となります。ペラペラな材料になると、どうしても思うようにフィードができなくなってしまい、またミスフィードになるとプレス機が停止してしまい、生産性が大きく損なわれてしまいます。

 

薄板プレス加工センターを運営するナカトガワ技研では、これまで培った経験やノウハウをもとに、0.05mm以下の極薄板プレス加工を可能にする、独自の引張り機構が搭載された試作順送プレス金型の開発を行っております。

今回は、0.05mm以下の極薄板を順送プレス加工する際の問題点から、当社が開発した独自の引張り機構を搭載した試作順送プレス金型、そして実際に当社で製作している0.05mm以下の極薄板プレス品の量産試作事例まで、まとめてご紹介いたします。

 

 

0.05mm以下の極薄板を順送プレス加工する際の問題点

0.05mm以下の板厚のコイル材は、板という表現よりも箔に近くなり、コイルから出すとペラペラな状態となります。このようなペラペラなコイル材では、下記のような問題点が発生してしまいます。

 

ペラペラでそもそもフィードできない

ペラペラな材料になると、そもそもフィードができなくなってしまうのが問題点として挙げられます。そのため一般的には巻き取り装置等の専用設備を搭載する必要があります。

 

ミスフィードを起こしてしまう可能性が高い

またペラペラな極薄板の場合、フィードができたとしてもミスフィードにつながってしまう可能性が高くなります。フィード中に既定のピッチに届かずピッチが短くなると、ミスフィードとなり、センサーを通じてプレス機が停止してしまい、生産性が大きく損なわれてしまいます。

 

このように0.05mm以下のペラペラな極薄板の順送プレス加工は、加工難易度が高く、ミスも発生しやすくなるため、設備で工夫をする必要があります。対策方法としては、市販の巻き取り装置やおもりを使用するといった方法がありますが、当社では独自の引張り機構を搭載した順送プレス金型を開発して対策しております。

 

 

独自の引張り機構を搭載した試作順送プレス金型を開発

当社では0.029mmや0.045mm、0.054mmといった極薄板プレス加工の実績を数多く保有しています。直近は0.05~0.06mmの薄板プレス加工のご相談も多いと感じていますが、このような板厚の場合は独自開発した引張り機構を搭載した順送プレス金型の使用を行っております。詳細は控えさせていただきますが、金型内でテンションをかけるようなメカ式の機構で、狭ピッチであれば回転数に追従して加工することができます。(ピッチが広い場合の回転数への追従は未検証のため、ご相談ください)

 

ただしこちらの引張り機構が搭載された順送プレス金型は、お客様の極薄板プレス加工品のキャリア形状やピッチ間、材質、形状等の要素によって適応できない場合もございます。当社では、お客様のご要望に応じて、最適な順送金型の設計提案を行っております。

また現状当社にご依頼いただく順送プレス金型の設計・製作について、0.05mm以下の板厚領域では主に試作型が多くなっています。量産型の設計・製作も行っておりますが、量産順送プレス加工品の板厚については0.1mm以上の薄板が多く、また量産型の場合はメンテナンス性も考慮し、お客様の使用環境によってはメカ式の引張り機構が適さないケースも多くなっています。

 

そのため現在は、独自の引張り機構が搭載された順送プレス金型は、試作型のみで展開を行っております。0.05mm以下の極薄板順送プレス加工を検討されている方は、ぜひ薄板プレス加工センターまでご相談ください。当社は試作順送プレス金型の設計・製作を得意とする、東北屈指のプレス金型メーカーです。

 

 

当社の試作順送プレス金型の3つの特徴

当社が製造する試作順送プレス金型には、大きく3つの特徴でまとめられます。

 

 

量産精度

当社の試作順送プレス金型では、特に順送レイアウトにこだわった設計をしております。そのため、±0.01程の量産順送プレス金型と同等の精度で試作サンプル品の製品精度を出すことができます。

 

>>試作から量産まで、0.03~1mmの薄板プレス加工に対応いたします。

 

短納期/低コスト

薄板プレス加工センターでは、試作順送プレス金型において標準化システムを採用しております。こちらの標準ダイセットは、当社独自の特許も取得しており、他社では真似できない短納期と低コストで試作順送プレス金型を提供することができます。

標準ダイセットと当社独自の工程集約パーツ加工を組み合わせることで実現しています。

 

生産性

当社の試作順送プレス金型は、準量産対応をすることができます。具体的には、300万pinまでのつなぎ量産対応をすることができます。

 

>>量産プレス金型へのつなぎ対応・更新対応を解決する方法とは?

 

 

試作順送プレス金型の製造における2つのポイント

特に当社の試作順送プレス金型のポイントになっている、標準ダイセットと工程集約パーツに関して説明いたします。

 

標準ダイセットシステム

試作順送プレス金型の製造における2つのポイント 

上写真のように、当社の試作順送プレス金型では、共通ユニットとサブユニット(赤枠)を分割しております。お客様の製品の大きさやピッチ、材幅によってサブユニットの大きさを数種類の中より選択し、サブユニットのみを製作する構造をとっております。またタイプ種類については、レイアウト長毎に7種類を用意して、柔軟な対応ができるようにしております。

 

工程集約パーツ

例として、量産順送用のレイアウトで工程では7工程となっていた薄板プレス加工品を、工程集約をした抜きパンチを製造することにより、6工程を削減して1工程で済むようにした事例がございます。このように、製作する部品数が大幅に削減し、さらに通常は7回の抜き加工で製造していた製品を1回の抜き加工で加工できるようになるため、どこにも負けない短納期と低コストでの金型提供を実現しております。

 

>>工程集約パーツと分割パーツの違いとは?

>>【技術提案】工程集約パーツによるスリット抜き加工でコストダウン

>>順送プレス金型のスケルトンとは?

>>ロット1万~300万の薄板プレス部品の納品実績

 

 

薄板プレス加工センターの薄板プレス加工の特徴

薄板プレス加工センターを運営する株式会社ナカトガワ技研では、これまでに様々な薄板プレス加工を行ってまいりました。業界としては、電子機器業界から自動車、産業機器向けに、国内外問わず様々な場所で当社製の薄板プレス加工品が使用されています。

 

板厚は0.05mmまでの薄いコンタクトの製造実績もございます。またピッチに関しても、0.35mmといったマイクロピッチコンタクトも多数製造実績がございます。

 

形状に関しては、単純な抜き形状から、先端部分を曲げ加工したR接点形状や、芯金が入らないバネ構造、高精度曲げ加工によるBOX・シェル形状のような、様々な形状の薄板プレス加工品を製造してまいりました。

 

当社では、ロット1万~300万の薄板部品の試作プレス加工から、試作順送金型、量産順送金型まで一貫生産を行っております。特に試作順送プレス金型に関しては、多くのお客様から好評のお声をいただいております。

 

>>お客様の声を見る

 

こちらの動画では、薄板プレス加工センターの順送プレス加工をスケルトンをもとにご紹介しております。

 

 

薄板プレス加工センターの0.05mm以下の極薄板プレス品 量産試作事例

続いて、薄板プレス加工センターによる製品事例をご紹介いたします。

ステンレス製 極薄板バネ

ステンレス製 極薄板バネ

こちらは、ステンレス(SUS301-HT2000)製の極薄板バネです。板厚は0.029mm、ピッチは5.5mmで、試作順送金型にて製造いたしました。

こちらは抜きや凸形状もございますが、一発曲げ加工にて製造いたしました。加工公差は±0.02mmでしたが、板厚0.029という極薄板だったため、通常の見込みが通用せず、難易度高めのプレス加工品でした。

>>詳細はこちら

 

C5212R-EH製 コンタクト

C5212R-EH製 コンタクト

こちらは、リン青銅(C5212R-EH)製のコンタクトです。板厚は0.045mm、ピッチは5.8mmで、試作順送金型にて製造いたしました。

こちらのコンタクトは、中央接点の溝幅が0.05mm、接点高さが±0.005、曲げ高さが±0.01という、要求度の高いプレス加工品でした。当社では、お客様とのお打ち合わせを重ねながら、このようなプレス加工品の試作開発を行っております。

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ステンレス製 アクチュエータ

ステンレス製 アクチュエータ

こちらは、ステンレス(SUS301HT-TA)製のアクチュエータです。板厚は0.054mm、ピッチは6mmで、試作順送金型にて製造いたしました。

こちらのアクチュエータは、曲げ精度としては±0.02の寸法公差でした。当社の製品の中では比較的簡単に製造可能な製品ですが、お客様のご要望にあわせて低コストな試作順送プレス金型にて製造いたしました。

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C5210RHQ-EH製コンタクト t0.06mm

C5210RHQ-EH製コンタクト

こちらは、リン青銅(C5210RHQ-EH)製のコンタクトです。板厚は0.06mm、ピッチは0.8mmで、試作順送金型にて製造いたしました。

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C5210R-EH製LED基板部品

C5210R-EH製LED基板部品

こちらは、リン青銅(C5210R-EH)製のLED基板部品です。板厚は0.06mm、ピッチは5.3mmで、量産順送金型にて製造いたしました。

こちらの基板部品は、8個取りにて安定した加工を行いました。また接点高さは±0.005、曲げ高さは±0.01という、当社の中でも高精度なプレス加工品の中に入る製品です。

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C5210R-EH製 コンタクト

C5210R-EH製 コンタクト

こちらは、リン青銅(C5210R-EH)製のコンタクトです。板厚は0.06mm、ピッチは0.8mmで、試作順送金型にて製造いたしました。

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>>0.1mm以下の薄板プレス加工品事例 一覧はこちら

>>製品事例一覧を見る

 

 

薄板プレス加工センターでは、順送プレス金型の試作に関する資料を公開中!

 

薄板プレス加工センターを運営する株式会社ナカトガワ技研が作成した、数種類のハンドブックをすべて無料でダウンロードできます。順送プレス金型や薄板プレス加工など、幅広く設計者の方々のための情報をまとめています。1つだけの資料ダウンロードから、すべてまとめてダウンロードもできます。

1分でフォーム登録完了、すぐに資料をダウンロードできます!興味のある資料を以下よりダウンロードしてみてください!

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試作順送プレス金型のことなら、薄板プレス加工センターまで!

薄板プレス加工センターを運営する株式会社ナカトガワ技研は、宮城県石巻市で順送プレス金型の製造をつづけて35年、「知る人ぞ知る」東北最大手の試作順送金型メーカーです。

当社では、金型製造やプレス加工に必要な設備が全て整った設備体制により、金型の設計製造から検査、プレス加工まで一貫して行うことができます。

またナカトガワ技研の加工技術は、米粒ほどの大きさにも加工することができるのは当たり前。そのような高精度加工を安定的に行う当社の技術力こそが、高精度金型部品加工を実現するためのポイントです。

さらに当社では、累計3,000型の順送金型の製作実績があり、今までの試作品をスケルトンとして全てサンプル保存しております。この蓄積されたサンプルにより構築された当社のアイデア力で、お客様のご要望に応えて様々な金型形状を生み出します。

>>薄板プレス加工センターをもっと知る

 

ナカトガワ技研では、板厚0.03~1.0mmの薄板順送プレス加工を得意としております。 特に試作~中量産用の試作金型の設計・製造に強みがある当社は、試作・中量産のプレス加工にも対応しております。この領域のプレス加工では、当社は負けない自信があります。

薄板プレス加工にお悩みの方、順送金型にお困りの方は、まずは薄板プレス加工センターまでお気軽にご相談ください。

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